更新日: 2022.07.28
公開日:2020.07.07
後悔する離婚・しない離婚をどう見極める?よくある「離婚の理由」から考える

これから離婚を考えている人にとって、あとから後悔してつらい思いをしたくないと考えるのは当然のことでしょう。
この記事では、よくある離婚理由と後悔しないための方法、離婚をして幸せになる人や後悔する人の特徴をご紹介します。
現在の自分を照らし合わせて、離婚をしたら後悔するかしないかを判断し、あとで悔やまないための対策を取ることができるでしょう。
~ この記事の監修 ~

スタートライン行政書士事務所
行政書士・夫婦問題カウンセラー 横倉 肇
離婚専門行政書士として、年間100件以上の離婚相談・養育費未払い防止の為の離婚公正証書作成を行っております。
1. 離婚を後悔してしまう6つの理由とは?

苦しみから解放されるため、幸せになるために離婚を選択したにも関わらず、離婚したことを後悔する人は少なくありません。
いざ踏み切ったあとに「やっぱりやめておけば良かった」と後悔しないよう、実際に離婚した人が後悔しやすい理由もチェックしておきましょう。
1-1. 後悔の理由①経済的な負担が大きい
当たり前ですが、離婚後の生活は自分の収入だけで生活していかなければなりません。離婚後に自身の収入だけで生活ができるだけの稼ぎや貯蓄があればいいのですが、資力がないまま離婚をしてしまい「こんな貧困に陥るとは思わなかった」と後悔をする人が多いのです。
長い期間専業主婦(夫)だった場合は、新しい仕事を見つけようとしても、なかなか満足できる待遇の仕事が見つけられないこともあります。離婚したあとにお金に苦労するのは、圧倒的に専業主婦(夫)側です。また、共働きだったとしても、離婚後の生活では経済的な負担は確実に増えるでしょう。
さらに、子持ちで離婚をすることになれば、金銭的な負担はさらに増えます。親権を持つ親であれば、元夫から養育費の支払いを受けられる権利がありますが、元夫が離婚調停で決めたはずの養育費を支払ってくれなかったり、支払いが滞ってしまうことも十分に有り得ます。悲しいことに、離婚後に元妻へ養育費を支払うべき、と考えている男性は、実はそう多くはいないのかもしれません。
お金の問題で後悔しないためには、将来的に自分はどんな生活を送りたいのか、どのように生活を維持していくかなど、離婚前にしっかり計画しておくことが大切です。
(参考記事)養育費の未払いで困っている!支払ってもらうための適切な対応とは?
1-2. 後悔の理由②仕事と家事の両立が大変
離婚後に負担が増えるのは、お金の面だけではありません。掃除に洗濯、食事の準備など、二人いれば役割分担できましたが、離婚後は家事全般をひとりで行わなければなりません。
仕事をしつつ家事もこなさなければならないため、なかなか時間のゆとりを持てずに疲弊してしまい、ふと「旦那がいてくれればもう少し楽だったのかな」という考えがよぎってしまう方も多いようです。
さらに、子どもがいれば育児もワンオペでしなければなりません。実家を頼ることができれば負担は減りますが、それでも自分の手一つというのは大変です。実家や親戚、福祉サービスなど、周りからのサポートもうまく利用していくことを考えましょう。
1-3. 後悔の理由③勢いで離婚を決めてしまった
勢いで離婚を決めてしまうのは、あとで後悔しやすい典型的なパターンです。
夫の浮気があったり相手と喧嘩をした場合に、感情的になり勢いで離婚を突き付けてしまうこともあるでしょう。しかし別れたあとでの復縁は難しく、孤独な生活に寂しさを感じることもあるようです。
いくら許しがたいとはいえ、少なくともお金のことや生活のことで後悔しないよう、感情のままに離婚してしまうのは避けたいものです。
1-4. 後悔の理由④子どもに寂しい思いをさせている
子どもからすれば、それまで住んでいた家や学校が突然変わったり、一緒に生活していた親と離れ離れになるのです。なにも言わなかったとしても口にしていないだけで、子どもは多かれ少なかれ傷ついていたり、精神的に不安定になっています。
「パパに会いたい」と言う子どもの言葉に、「寂しい思いをさせてしまっている」と離婚を後悔してしまう人もいます。子どもがいる夫婦が離婚した場合は、子どもに対するケアも欠かせません。
1-5. 後悔の理由⑤健康面や老後の不安を感じている
歳を重ねるにつれて、健康面で不安が出てくるのは当然のこと。
定年退職し、現役時代のような仕事ができず、年を重ねて通院や介護が必要になったときのことを想像すると、1人での生活は心細く感じるかもしれません。
歳を重ねるにつれ若いときには感じなかった不安を感じ、離婚を後悔する方もいます。
1-6. 後悔の理由⑥離婚してから夫の良いところに気づいた
離婚をするまでは、束縛が強かったり話を聴いてくれないなど、どうしても相手の嫌な特徴ばかりが目につくもの。
ところがいざ離婚してみたら、「よく考えれば優しい夫だった」と思い直して後悔する人もいます。
相手が再婚しておらず、関係があるのであれば、復縁することが可能な場合もあるでしょう。しかし本当は必要な人だったと後から悔やんでも、残念ながら手遅れであることがほとんどです。
2. そもそも離婚する理由にはどのようなものがある?

お互い、最初は一生添い遂げるつもりで夫婦になるもの。それなのになぜ、別れるという決断をすることになるのでしょうか。
まずは離婚に至る理由にどのようなものがあるかを見ていきましょう。
離婚につながる理由を理解すれば、後悔せずに済んだり、そもそも離婚危機を回避するための方法が見つかるかもしれません。
2-1. 性格・価値観の不一致
最も多いとされる離婚原因のひとつが、「性格・価値観の不一致」です。
単に趣味志向が異なるだけという場合もあれば、生活習慣の違いが原因の場合もあります。お互いの立場や、役割の違いが仕事や子どもの教育に関する考え方の違いにつながることもあるでしょう。性格・価値観の不一致が喧嘩の原因を生み、離婚のきっかけになることもあります。
ただ、当事者たちにとって不一致と感じる原因がはっきりしないことも珍しいことではありません。そのため、性格の不一致で離婚する場合は、お互いの努力次第で離婚をしなくて済む可能性もあります。
自分が正しい、相手が悪いなどという決めつけた考え方はやめましょう。
あとで後悔しないために、問題を先送りにせず、話し合うことが大切です。話し合いの中でお互いを認めて理解しあうことで、離婚回避を目指してほしいものです。
2-2. セックスレス
セックスレスもよく耳にする離婚の理由です。
お互いに健康で拒否する理由がないにも関わらず、一方が拒否し続けている場合に、もう片方が不満を募らせてしまうのは自然なことでしょう。
しかしセックスレスで悩む原因は、実はコミュニケーション不足によるお互いの誤解によるものが多いのです。
たとえば、育児疲れや更年期障害など、長期の体調不良で悩んでいるケースがあります。その理由をに話すこともなく、ただ誘いを断り続けたのであれば相手の不満の理由になりえてしまいます。
その他にも理由は色々あるでしょうが、「あのとき、もっと話ができていたら」と後悔しないようにしたいものです。
2-3. 浮気・不倫
浮気や不倫が離婚の原因になるのは、誰もが想像できることでしょう。
夫婦ですから、浮気はもちろんのこと相手に自分が知らない異性の影を感じるのですら嫌なもの。浮気をされた側はショックを受け、ヒステリーになることもあるでしょう。
婚姻関係があるにもかかわらず片方が浮気や不倫をした場合、夫婦の貞操義務に違反するため裁判上の離婚原因になります。しかし、勢いで離婚をしてしまっては、あとから後悔する確率は上がります。
たとえ浮気があったとしても、どうして浮気をしたのか、これからどうしたいのかなどを相手と話し合うべきです。きちんと話し合いをした上で離婚に至ったとしても、勢いで離婚をするケースに比べたら圧倒的に後悔する可能性は低くなります。
また、話し合いを経ることで相手もこれまでのこと反省し、再構築が望めるかもしれません。子なし離婚ならともかく、子どもがいる場合は、後悔のないよう慎重に行動しましょう。
2-4. 相手の家族・親族との関係性
将来を誓って結婚した配偶者であっても、育ってきた環境は違う者同士です。自分たちの相性は良くても、配偶者の親族とは考え方が合わないこともあるでしょう。
新婚で相手の親との同居がストレスにつながり、嫁姑問題などで苦労する人もいるかもしれません。
後悔しないような家族関係を作るには、事前に夫婦間で相手の家族との付き合い方を確認しておくことが大切です。
2-5. 不妊
不妊をきっかけに不仲になり、離婚を考えている夫婦は意外と多いものです。
日本では約50万人が不妊治療をしているとされ(注1)、深い悩みをもっている夫や妻は数多くいます。
子どもがいることも良いことですが、後悔しないためには、夫婦の愛情とは何かに一度立ち返ってみたいものです。
(注1:参照)特定不妊治療費助成事業の効果的・効率的な運用に関する検討会|厚生労働省
2-6. モラハラやDV
DV(ドメスティックバイオレンス)だけでなく、近年ではモラハラ(モラルハラスメント)が原因で離婚する人も増えています。
DVやモラルハラスメントが長期間に及ぶと、被害者だと気づかず、「自分が悪いから暴力・暴言を受けるのだ」と錯覚してしまう方もいます。恒常的な不安から無気力状態やうつ病に陥ることも少なくありません。
まずは、第三者に相談し客観的な指摘を受けることで「自分は悪くない」という意識を持つことが大切です。
DVやモラハラを理由に離婚した場合は、相手に非があるので離婚そのものを後悔することは少ないでしょう。暴力は命の危険にもつながりかねないので、早く別れることを考えるのは悪いことではありません。
ただしお金など生活面で後悔しないよう、離婚後の生活についてはきちんと考えておく必要があるでしょう。
2-7. 借金やギャンブル
金銭感覚の違いが離婚の原因となることも珍しくありません。
しかし、借金やギャンブルで離婚した人の場合、離婚後の生活が経済的に苦しくなり、離婚を後悔することがあります。
なぜなら、相手に慰謝料などの支払い能力がないことがほとんどであり、場合によっては相手の借金を返済しなくてはならないケースもあります。
これを避けるためには、相手の抱えた借金をどのように処理していくかを離婚前にしっかり話し合い、書面で取り決めておくことです。
3. 離婚して幸せになる人、後悔する人の特徴って?

離婚をして幸せになる人と後悔する人には、それぞれ特徴があります。ここではその特徴をご紹介しますので、自分の状況と照らし合わせてみると良いでしょう。
幸せになれる人の特徴に当てはまる場合は、離婚をしても後悔せずに幸せになれる可能性は高いといえます。後悔する人の特徴に当てはまる場合は、今の状況や離婚についてもう一度考え直してみるなどと注意が必要です。
3-1. 離婚して幸せになる人の特徴
離婚して幸せになる人にはどのような特徴があるのでしょうか?ここでは4つの特徴をご紹介します。
◇ 経済的に自立している
先ほども紹介した通り、離婚後は自分一人の収入だけで生活しなければなりません。結婚をしていた時よりは経済的に厳しくなるでしょう。
ですが、離婚をする前から正社員として働いていたり、安定した収入を得ることができている方は、離婚後の生活でも自身の収入だけで比較的問題なく暮らしていけることが多いのです。結婚生活中はアルバイトだったが、離婚後に正社員となり働きだす方も多いようです。
そのため、元夫(元妻)との離婚を経済的な理由で後悔することはほぼないと言えるでしょう。
◇ 精神的にも自立している
離婚をした後は、相手の嫌なところや離婚の原因となった出来事よりも、相手の良かったところばかりが思い出されてしまいがちです。
そんな中でも、「元夫は離婚後になれば赤の他人」と割り切り、執着したり引きずることなく生きていける人が最終的には幸せになれるでしょう。
もし元夫のことを思い出したとしても、
- 相手の良いところを上回るほどに嫌なところがあったので離婚をした
- 問題が解決されないまま、結婚生活を続けていたらもっと苦労をしていたのでは?
と自問自答をし、冷静になる方が多いようです。
◇ 気軽に遊べる友人や趣味が複数ある
時間がたつのを忘れるほど夢中になれる趣味や習慣があれば、離婚を後悔する暇なんてありません。
気分転換の方法やストレスの発散先、属するコミュニティを複数持ち、依存先を分散できていると精神的にも安定するようです。
また、気軽にランチや遊びに行ける友人がいれば、悩み相談に乗ってもらうこともできます。「世間話をしていたら悩み事もどうでもよくなった」なんてこともしばしば。いざというときに頼り頼られることができる友人は貴重な存在ですよね。
◇ 世間や周りを気にしない
離婚直後は、職場や近所、実家親族からの目が気になるところです。心無い言葉をかけられ、つらい思いをすることだってあるでしょう。
しかし、自分の人生は自分だけのものです。周りからどう思われようと、自分が離婚して良かったと思っているならばそれでいいのです。
「離婚して良かった」「ひとりでも生きていける」「周囲の人は深い事情なんて知らないから好き勝手言っている」と強い意志を持っている人は、この先も離婚を後悔することなく、たくましく有意義な人生を送ることができるでしょう。
3-2. 離婚して後悔する人の特徴
続いて、離婚して後悔してしまう人の特徴を3つご紹介します。
◇ 感情的・衝動的になってしまう
つい感情的になり、物事を衝動で決めてしまうことがある方、周りの意見に流されやすい方は注意が必要です。
- 「喧嘩が絶えず離婚することになったが、お互いにちゃんと向き合って話し合い再構築を目指せばよかったと後悔している」
- 「相手の浮気でカッとなってしまい勢いで離婚したため、慰謝料や養育費などを何も決められなかった」
- 「自分の気持ちに整理がつかないまま周りに流されて離婚をしたが、今になって良い夫だったなと後悔している」
当時、冷静に判断できなかったことを後悔する方が多いようです。
◇ 将来の生活や経済的な見通しを立てるのが苦手
今後発生するライフイベントや費用を想像し備えることが苦手だったり、困難に直面してから解決策を考えたりすることが多い方も注意が必要です。
- 「結婚生活では元夫の収入で生活していたため、経済的に厳しい。貯金もあったが思っていた以上にお金がかかり、慌ててパート勤務を始めた。こんなに余裕がなくなるとは思わなかった。」
- 「元夫がいたときは家事や育児を手伝ってくれるときもあったが、離婚した今、仕事や家事、育児をすべて一人でやらなければならない。実家が頼れないのでかなりしんどい」
将来の生活についてよく考えず無計画に離婚してしまい、金銭的に困ったり、頼れる人がいなくて離婚を後悔する方が多いようです。離婚後の生活は、どうにかなる精神ではどうにもならないことが多いのです。
◇ 飽きっぽく、すぐに環境を変えたくなる
飽きっぽいと一口に言っても、恋愛と結婚生活では事の重大さが異なるため、全ての方に当てはまるとは限りません。しかし、マンネリや退屈を感じやすかったり、常に刺激を求める傾向にある方は、注意が必要かもしれません。
- 「マンネリ化したので離婚したが、離婚後に元パートナーのありがたみや良さに気づいた」
- 「やっぱり一人だと寂しい、元夫と復縁したいがもうできないので後悔している」
- 「婚姻中に別の人を好きになり離婚をしたが、あのとき離婚せずに今でも元夫と暮らしていたら・・・と思うときがある」
当たり前を当たり前と思わず、相手へ感謝することを忘れずにいたいものです。相手の良いところやありがたみを、改めて感じられるような出来事があると良いですよね・・・。
4. 離婚を後悔しないためのポイントとは?2つの考えるべきこと

苦労して離婚を成立させたとしても、さまざまな形で後悔することは十分ありえます。
しかし、できることなら後悔しないようにしたいですよね。
後悔しないためのポイントは、大きく分けて2つあります。
4-1. 離婚以外に今できることはないかを考える
後悔とは、後から「あのときこうしていれば良かった」と思うこと。
つまり、「自分がこの先「こうしていれば」と思うだろう」と予測できることは、離婚前にやっておくべきです。
例えば「自分の気持ちをまだ相手に十分に伝えられていない」と思うのなら、満足できるまで話し合いをすることが大切です。
性別が違うと立場や考え方が違うことも多く、向かい合って話すのには苦労するかもしれません。
もし二人での話し合いがうまくいかないなら、夫婦カウンセラーなどといった専門家や第三者を入れてお互いの思いを伝え、理解できるよう試みたり、解決方法を探ってみるのも一つです。
多少つらい話し合いになったとしても、あとで後悔するよりはよっぽど良いのではないでしょうか。
4-2. 離婚後の生活を具体的にイメージする
離婚をする前に一度別居などをして、離婚後の生活の具体的なイメージを作りましょう。
そこで、離婚後の生活をする上で今の自分には何が足りないのか、準備しておくべきことは何かを明確にしておきましょう。
特に、自分が子どもの親権を持つ場合は、仕事や家事の他に育児にも時間を割かなければなりません。子どもを1人で育てていく上で何が必要なのかを知ることが大切です。
利用できる行政の制度やサービスについても確認しておきましょう。 1人の生活に寂しさを感じなくて済むよう、事前に周りの人に相談したり、話せる相手を作っておくのも良いでしょう。
また、離婚になった場合の養育費・財産分与・慰謝料・年金分割といった離婚時に得られるもの、得られないものを確認することが大切です。
とにかく具体的な想像を働かせることが、後悔のない離婚につながります。
5. 金銭面で後悔しないために決めるべき3つのこと

離婚後の後悔として最も多いのは、お金の問題です。
特に専業主婦の場合、離婚後、経済的に苦労するケースは多いものです。また、男性側も元妻への金銭面なフォローが大変で、後悔することもありえます。
お金で苦労しないために、離婚前に相手からもらえるお金、払うお金には、どのようなものがあるか知っておきましょう。
5-1. 財産分与
貯金や不動産、車など、婚姻期間中に築いた夫婦の財産は、夫婦2人の共有財産です。
そのため、離婚するときにはその共有財産を夫婦で分け合うことになります。その割合は原則として2分の1となっています。
しかし、この2分の1という割合は法で定められているわけではなく、夫婦の話し合いによって自由に割合を変えることができます。
なお、財産分与によって分け合う資産にはプラスの財産ばかりではなく、借金やローンなどのマイナスの財産も含まれることも注意しましょう。
(参考記事)離婚時の財産分与に税金はかかるの?課税される対象や金額とは
5-2. 養育費
養育費とは子どものための費用で、親権を持たない親に支払い義務があります。
養育費の金額は、夫婦それぞれの年収や子どもの年齢からおおよその相場が計算されます。この相場をもとに夫婦間で話し合い、養育費の金額を決めるのです。
養育費に関して気をつけておきたいのは、未払いのリスクです。養育費の未払いは、ひとり親家庭の貧困に直結する大きな問題となっています。
まずは公正証書など、書面で法的に支払いを取り決めましょう。「養育費保証」などを利用して備えることも有効です。
養育費保証は養育費の支払いが滞った際に養育費を立て替えて、代わりに相手に督促をしてくれるもので、民間会社によって提供されているサービスです。
保証料などの費用はかかりますが、保証料を補助してくれる自治体もあります。リスク管理のひとつとして検討してみるのも良いでしょう。

5-3. 慰謝料
不倫や浮気など主な離婚の原因がどちらか一方にある場合は、原因を作った側に対し、慰謝料を支払う義務が生じます。
慰謝料の金額は、離婚原因の程度や頻度、婚姻期間の長さが考慮され、夫婦の話し合いによって決められます。慰謝料金額について、自分たちだけで決めるのが難しい状況にある場合は、早めに弁護士へ相談することをおすすめします。
(参考記事)離婚慰謝料の基礎知識|原因・相場・決め方などを解説
6. 離婚を後悔してしまったときの対処方法

離婚協議中には「後悔なんて絶対にしない」と思っていたのに・・・と、今更どうしようもないこともあるでしょう。
離婚を後悔している方へ、参考にしていただきたいヒントをまとめてみました。
6-1. 時間が解決してくれることもある
離婚後は元夫もあなたも、全く別の人生を歩み始めています。
そのことを理解し、あなた自身が夢を持ったり、新しい人生を楽しむことに集中してみましょう。歌や音楽、ダンスなどの新しい趣味を始めたり、彼氏を作ることにチャレンジしたって良いでしょう。
切り替えて新しい人生を楽しんだほうが建設的です。何かに熱中していれば気が紛れますし、時間が心の傷を癒してくれることもあります。
最近では、離婚後に再婚される方も多く、シングルマザー向けのマッチングサイトなどもあります。今の時間が楽しめるようになった頃には、離婚の後悔もなくなっているかもしれません。
6-2. 復縁を模索する
前の夫との復縁を模索してみるのも手です。
お互い再婚しておらず、離婚後も子どもの面会がちゃんとできていたり、まだあなたに未練を抱いているようなら、考えてみてもよいでしょう。
しかし「再婚は記憶力の欠如」という言葉もあります。復縁して後悔しないよう、前回はなぜ離婚に至ったのか、原因については改めて考えておく必要があります。さらに、復縁後もどのようにしたら再婚生活がうまくいくのか、その方法もはっきり具体的にしておくことが大切です。
自分の考えがしっかりまとまったなら、あとは相手と話し合うのみです。もし相手も後悔しているようなら、復縁できる可能性はゼロではないはずです。
(まとめ)離婚する理由を明確に。勢いに身を任せてはダメ!

離婚にまつわる後悔にはさまざまなものがあり、全てを避けることは難しいのが現実です。しかし、後悔をできるだけ少なくすることは可能です。
多少の後悔をしてでも、もっと大切なものを手に入れるために離婚が必要なこともあるでしょう。
ただし、勢いに任せて離婚をしてしまうと、後悔する可能性は高くなります。離婚する前に冷静に状況を判断し、思いつく限りの対策をしておくことで、後悔の少ない理想の未来を手に入れましょう。
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