更新日: 2022.10.17

公開日:2022.07.29

<前半>子育て世帯へ計3000セット以上のレゴ®ブロックをプレゼント!?レゴジャパン×フローレンスの子育て家庭支援プロジェクトとは?

おもちゃで遊ぶ子どもと見守る父と母

レゴ ブロック」でおなじみのレゴジャパン株式会社(以下、レゴジャパン)。その様々な商品ラインナップや遊び方から、子どものみならず幅広い年齢層から親しまれています。

そんなレゴジャパンですが、子育て家庭に向けて、子どもの“学び”に着目した驚きの取り組みをされているそうです。

今回は、レゴジャパンの中島さんと、一緒に取り組みをされている認定NPO法人フローレンス(以下、フローレンス)の山﨑さんに、支援活動の詳しい内容子育てをする上で大切なことやアドバイスなど、詳しくお話を伺いました。

1. レゴジャパンとフローレンスってどんな団体?

5本の色鉛筆

―― 早速ですが、レゴジャパンの中島さん。レゴジャパンが「レゴ ブロック」などの商品を作り販売していることは、多くの方がご存じかと思います。レゴジャパンはどのようなミッションで活動をされているのでしょうか?ご自身が普段されているお仕事内容とあわせて教えてください。

(レゴジャパン中島さん※以下、中島さん)
レゴジャパンでは、「Learning Through Play(遊びを通じた学び)」を推進していくことをビジョンとして掲げており、子供たちにひらめきを与え、未来のビルダーを育てることをミッションとしています。

このミッションの実現を、 レゴ ブロックの販売を含めたあらゆる活動を通して 目指していますが、遊びの機会を確保すること自体が難しいご家庭がいらっしゃるのも事実です。

これを踏まえ、通常業務とは別に、子育て家庭に向けたボランティア活動を行っています。具体的には、普段なかなか遊ぶ機会のないご家庭に対する寄付活動や、実際にレゴ ブロックで一緒に遊んでみるワークショップの開催などです。今回、SiNの取材を受けさせていただいたのも、このような活動を行っていることを多くの方に知っていただきたかったためです。

私自身、普段はファイナンス部に所属しております。売上バランスを見ながら経費全般の管理を行ったり、従業員の働き方が会社の目指すものとなるよう他部門同士の協業を促す役割を担っています。

レゴジャパン株式会社 シニア ファイナンス・マネージャー 中島さん
写真:レゴジャパン株式会社 シニア ファイナンス・マネージャー 中島さん

―― ありがとうございます。レゴジャパンの社員さんが通常業務と別にボランティア活動をされていらっしゃるのですね。

(中島さん)
はい。会社の大事なビジョンにかかわる部分として、社員がボランティア活動をしています。

―― なるほど。確かに、レゴジャパンの社員の方がボランティア活動をされていることを初めて知りました。SiN とのインタビューが、レゴジャパンのボランティア活動について様々な人が知るきっかけとなれば嬉しいです。

―― 続いて、フローレンスの山﨑さん。フローレンスとはどのような団体なのでしょうか?山﨑さんが普段どういった活動をされているのかとあわせて教えてください。

(フローレンス山﨑さん※以下、山﨑さん)
フローレンスは「みんなで子どもたちを抱きしめ、子育てとともに何でも挑戦でき、いろんな家族の笑顔があふれる社会」というビジョンを基に、親子の笑顔をさまたげる社会問題を解決するために活動しています。

具体的には、訪問型病児保育障害児保育保育園事業こども宅食などといった活動を行い、これらを通して孤育て(孤立した家庭)世帯やひとり親家庭、子どもの貧困などの社会問題解決に取り組んでいます。常識や固定概念にとらわれない取り組みや価値を見出していく集団です。

私自身は、「みんなで社会変革事業部」で寄付担当をしています。
主に、法人から来た寄付希望の問い合わせの対応や、すでに寄付いただいている法人と、今後どのようなプロジェクトを推し進めていくかの調整、実際に事業やプロジェクトが終了した際の活動報告など、協賛いただいた企業との関係性を築くような仕事をしています。

写真:認定NPO法人フローレンス みんなで社会変革事業部 山﨑さん
写真:認定NPO法人フローレンス みんなで社会変革事業部 山﨑さん

―― リレーション構築を図るための専門部署があるくらい、すでに多くの協賛企業がいらっしゃるのですね。フローレンス自体はどのくらいの規模なのでしょうか?

(山﨑さん)
はい。フローレンスは、現場の保育士などを含めて社員が700名以上います。多くの協賛企業や支援を必要としている方へ迅速に対応ができるよう、部署に分かれて日々対応を進めています。

2. 全国の子育て家庭にレゴ ブロックをプレゼント!その仕組みとは?

プレゼントを受け取る女の子とお母さん

―― レゴジャパンとフローレンスが、全国の子どもたちにレゴ ブロックをプレゼントされたとお聞きしました。かなり大規模で行われたとのことですが、こちらの取り組み内容はどのようなものだったのでしょうか?

(中島さん)
レゴジャパンがフローレンスにレゴ ブロックを寄付させていただき、フローレンスの協賛企業や協力団体を通じて、全国の子どもたちにプレゼントさせていただく、という取り組みになります。

コロナの影響により、2019年のクリスマス、2020年の休校で子どもの遊びの場が減ってしまった時期にはレゴ ブロック総数3000セット以上を、フローレンスのご協力のもとプレゼントさせていただくことができました。

―― 計3000セット以上のレゴ ブロックをプレゼントされたのですね!日本全国のご家庭となると、実際どのようにお届けされたのでしょうか?

(山﨑さん)
お届けの方法としては二つあります。

一つ目は、「こども宅食応援団」を通じて全国のご家庭にお届けする方法です。こども宅食応援団は、「こども宅食」を全国に広げるため、全国の都道府県で活動しているこども宅食実施団体の伴走支援や継続のための仕組みづくりを行っています。このこども宅食応援団を通じて、レゴジャパンからご提供いただいたレゴ ブロックを分配し、各地域のこども宅食実施団体が提携している配送業者やドライバーのご協力のもと、各ご家庭にレゴ ブロックをお届けいたしました。

二つ目は、フローレンスがプレゼントを取りまとめて、「ココネット」という配送業者さんを経由してお届けする方法です。フローレンスが主導して行っている「文京区こども宅食」のワークショップに参加されたご家庭や、2019年に行ったクリスマス配送もこの方法でレゴ ブロックをお届けしました。

―― 主に、こども宅食の利用されている方を対象にプレゼントをしたのですね。かなりの数のレゴ ブロックをお届けしたとのことで、どのように配達されたのだろうと気になっておりました。

2-1. 共通点は「子どもの学び」に着目したビジョン。取り組みのきっかけは?

―― レゴジャパンとフローレンスは、一見あまり接点のない団体のようにも思えます。今回のお取り組みは、どのようなきっかけで始まったのですか?

(中島さん)
子どもたちは、遊びを通して想像力やコミュニケーション力を育み、生涯にわたって必要なスキルを身に着けることができます。そのため、“遊び”は、すべての子どもたちが平等に体験できる機会があるべきだと考えています

ですが、おもちゃを手にすることができない家庭も現実にはいらっしゃいます。そのようなご家庭と関係性をしっかりと築かれサポートをされているフローレンスと、なにか一緒にできることがあるのではないかと思い、2019年から取り組みを初めさせていただきました。

―― それぞれの事業内容やミッションに共通するところがあり、お取り組みを始められた、ということでしょうか?

(中島さん)
はい。先ほどご紹介したレゴジャパンのミッションに対して、フローレンスは「親子の笑顔をさまたげる社会問題を解決する」というミッションです。
両社とも、子どもたちの未来のために活動を行っている点で、共通するところがあります。

―― ありがとうございます。フローレンスでは、病児保育やこども宅食といったひとり親家庭に向けたサポートをされているとのことですが、レゴジャパンと取り組みを始めるまでに“子どもの遊び”に着目した支援活動はされていたのでしょうか?

(山﨑さん)
そうですね。フローレンスでは、協力団体を通じて全国的にこども宅食を実施しているため、地域ごとに単発で行っていたことはあるかと思います。ですが、継続的な実施となるとなかなか難しく・・・。

レゴジャパンからたくさんのレゴ ブロックをご支援いただき、現在は継続して子どもの遊びに着目したサポートを大きな規模で実施できています。とてもありがたいです。

2-2. 喜んだのは子どもだけじゃない。受け取った家庭からの意外な反響とは

―― レゴ ブロックのプレゼントを受け取ったご家庭から、どのような反響があったのでしょうか?また、印象的だったお声があればお聞かせください。

(山﨑さん)
レゴ ブロックを見た瞬間、子どもがとても笑顔になったので、こちらまで幸せになった」という親御さんからの声がありました。レゴ ブロックはとても有名ですし人気のある商品なので、子ども達も一目見て「レゴだ!」と喜んでくれます。そこもレゴ ブロックの強みだと思います。

また、「子どもになかなかプレゼントを買えず、売り場の前でサンタブーツをじっと見つめる子どもの姿を身につまされる思いで見ていた。そんな中レゴ ブロックをプレゼントしていただき、自分としても嬉しい気持ちになった」、「自分とは直接的な繋がりのない企業の方々が自分や子どもたちのことを気遣ってくれている、その気持ちがとてもうれしい」など、印象的なお声もいただきました。

―― ありがとうございます。お子さまに限らず親御さんにも喜んでもらえたのですね!確かに、自分が親の立場だったら本当にありがたく感じると思います。先ほど、文京区こども宅食利用家庭を対象としたワークショップも行ったとのことでしたが、こちらはどのような内容だったのでしょうか?

(山﨑さん)
このワークショップでは、レゴジャパンとフローレンスの社員が講師となり、参加された親子にレゴ ブロックの遊び方をレクチャーしました

我々も、参加者に遊び方をうまく伝えられるか不安がありましたが、レゴジャパンからフローレンスに、レゴ ブロックの遊び方や子どもへの声掛けの方法を事前にレクチャーしていただくなどのご協力があり、無事に開催することができました。

こちらでも、親御さんから「子どもと一緒に遊ぶことでコミュニケーションの時間が増え、温かい雰囲気になった」とうれしい声をいただきました。

文京区こども宅食利用家庭を対象としたワークショップの様子
写真:文京区こども宅食利用家庭を対象としたワークショップの様子

2-3. 今後、レゴ ブロックのプレゼント予定はある?応募方法について

―― ひとり親家庭の方からしても、レゴ ブロックはとても魅力的なおもちゃだと思います。今後、レゴ ブロックのプレゼント企画がある際に、プレゼントを受けるためにはどうすればいいでしょうか?

(山﨑さん)
レゴ ブロックのプレゼント企画は、フローレンスやこども宅食応援団の加盟団体が運営しているこども宅食の利用者病児保育のひとり親プラン利用者が対象になっています。

現状、次回のプレゼント企画は未定ですが、もしプレゼント企画がある際には、こども宅食のご利用者さまに向けて告知をさせていただきます

地域や個数の制限もあるため、「確実にお受け取りいただけます」とお約束することは致しかねてしまいますので、ご了承ください。

※レゴジャパンのホームページでは告知しておりませんので、最新情報等はフローレンスホームページをご確認ください。

(参考)こども宅食・応援団とは|こども宅食応援団

3. 日本の子どもたちの“遊ぶ環境”、“学ぶ環境”の実態とは?

勉強をしている女の子

―― 先ほど「子どもにとって“遊び”は大切なものだが、全てのご家庭に行き届いていない」とお話しいただきました。日本の子どもたちを取りまく子育て環境の実態はどのようなものなのでしょうか?

(山﨑さん)
ご家庭の収入状況によっては、家族で旅行や外食をしたり、様々な文化に触れる機会を作ることができます。もちろん、十分な収入がなかったとしても遊び方を工夫したり、様々な体験ができるように過ごされているご家庭もいらっしゃいます。

しかし、経済的な事情に加え、時間や人手など、様々な事情で遊びが制限されてしまったり、十分な体験を得ることができないご家庭はやはりいらっしゃるのが現状です。そのような状況の中でレゴ ブロックをプレゼントさせていただくと、受け取ったご家庭の方にとても喜んでいただけます。

レゴ ブロックは物を作るだけでなく、「記憶ゲーム」などいった様々な遊び方ができるんですよね。まさに“多面的な遊びを通して学べる”ので、子どもの学びに直結するようなご支援をいただけることはフローレンスとしても大変ありがたく思っています。

―― 「記憶ゲーム」ですか!初めて聞きました。レゴ ブロックには本当に色々な遊び方があるのですね。

(中島さま)
はい。例えば、デュプロという大きい6つのカラフルなレゴブロックだけでも、たくさんの遊び方があります。

記憶ゲーム」では、大人が先に6つのレゴ ブロックを並べて、子どもに10秒間見てもらいます。その後それを隠し、子どもに再現してもらい当てっこをするゲームです。
このゲームでは、記憶力や空間認識能力を使いますし、「簡単だった!」「むずかしい」などといったコミュニケーションも生まれます。この6つのレゴ ブロックで遊んでみることによって、社会性やライフスキルが育まれます。

先ほど話に出てきた文京区のワークショップでは、「記憶ゲーム」のようなレゴ ブロックでの遊び方の紹介や、実際に一緒に遊んだりしました。記憶ゲーム以外にもたくさん遊び方があるので、後ほどいくつかご紹介しますね。

―― 是非お教えください!話は戻ってしまいますが、昨今では新型コロナウイルスが流行しています。今は少し落ち着いた面もありますが、流行真っ盛りだった当時はやはり子育て環境への影響は大きかったのでしょうか?

(山﨑さん)
そうですね。その頃は外出制限があったため、公園や友達の家にすら遊びに行くことができず、子どもも親御さんもフラストレーションが溜まったかと思います。

また、金銭的に余裕がなくなり、「今年はクリスマスプレゼントを買うことができなかった」という親御さんもいらっしゃったようです。

(中島さん)
子どもの遊び方という点で、コロナ禍当初は、おうち時間や巣ごもり需要の影響でレゴ ブロックのようなおもちゃの需要が増し、かなり多くの方に手に取っていただけました。

ですが、自粛期間やおうち時間が長期化したことによって、子どもたちの遊び方がデジタルシフトしている面もあります。例えば、YouTubeや配信サービスで動画を見たり、オンラインゲームをしたり、などですね。

もちろんそれらにも良い点はありますが、実際に身体や手を動かし、コミュニケーションを取るフィジカル的な遊びでしか得られない学びもあると思っています。なので、早くこの状況が収束し、再び子どもたちが外に出て遊べる環境に戻ることを祈って、日々活動をしています。

―― ありがとうございます。世の中の状況によって、子育て環境や子どもたちの遊び方にも変化が見られたのですね。

インタビュー後半では、「記憶ゲーム」のようなレゴ ブロックを使ったユニークな遊び方や、子どもにあったレゴ ブロックを選ぶときのコツ、子育てをする上でのアドバイスやひとり親家庭が利用できる支援制度をお聞きしました。是非ご覧ください!

◇◇ 記事の後半はこちら ◇◇
<後半>子育て世帯へ計3000セット以上のレゴ®ブロックをプレゼント!?レゴジャパン×フローレンスの子育て家庭支援プロジェクトとは?|SiN

メールマガジン登録

メールマガジン限定の特別連載、養育費に関する最新情報や新着記事のダイジェストを月1回お届けします。


    ご登録の確認

    「個人情報のお取り扱いについて」に
    同意をお願い致します。

    個人情報のお取り扱いについて

    1.当社の名称又は氏名

    株式会社イントラスト

    2.個人情報保護管理者

    個人情報保護管理者(連絡先は、下記<個人情報苦情及び相談窓口>)

    3.個人情報の利用目的について

    当社は、当社が提供するシングルマザーに関する情報マガジンサイト「SiN」(以下「本サイト」といいます。)に関して取得した以下の個人情報および保有個人データを、以下の利用目的の達成に必要な範囲で利用いたします。

    <個人情報及び保有個人データ>

    ・メールアドレス

    <利用目的>

    ・メールマガジンの配信のため
    ・シングルマザーの方々の生活に役立つ情報、養育費に関する情報などの提供

    ・養育費保証に関する各種サービスの案内

    ・当社が取り扱うサービスについての案内

    4.個人情報の第三者提供

    当社は、以下のいずれかに該当する場合を除き、個人情報を第三者に提供することはありません。

    ・ご本人の同意がある場合

    ・法令に基づく場合

    ・人の生命、身体または財産の保護のために必要がある場合であって、ご本人の同意を得ることが困難であるとき

    ・公衆衛生の向上または児童の健全な育成の推進のために特に必要がある場合であって、ご本人の同意を得ることが困難であるとき

    ・国の機関もしくは地方公共団体またはその委託を受けた者が法令の定める事務を遂行することに対して協力する必要がある場合であって、ご本人の同意を得ることにより当該事務の遂行に支障を及ぼすおそれがあるとき

    5.個人情報の取扱いの委託について

    当社は、個人情報の取扱いの全部または一部を委託することがあります。委託にあたっては、十分な個人情報の保護水準を満たしている者を選定し、委託を受けた者に対する必要かつ適切な監督を行います。

    6.開示・訂正等・利用停止等について

    当社は、ご本人に関する個人データについて開示、訂正等、利用停止等のご請求があった場合には、本人確認を実施したうえ、当該ご請求に応じます。また、個人情報の取扱いに関する苦情、相談等のお問い合わせについても受け付けます。
    ご請求、お問い合わせにつきましては、以下の「個人情報苦情及び相談窓口」までご連絡ください。

    <個人情報苦情及び相談窓口>

    株式会社イントラスト 個人情報保護管理者 総務部 部長

    連絡先:〒102-0083 東京都千代田区麹町一丁目4番地

    電話番号:03-5213-0250

    E-mail:info@entrust-inc.jp

    (受付時間 月曜日~金曜日 祝祭日を除く 9時~18時)

    7.個人情報提供の任意性について

    当社に対する個人情報の提供は任意です。ただし、当社が必要とする情報に不足がある場合には、サービスの提供、お問い合わせへの対応等ができかねることがありますので、ご了承ください。

    8.本人が容易に認識できない方法による個人情報の取得

    当社は、本サイトにおいて、閲覧情報の分析、広告配信等を目的としてCookie(クッキー)を利用することがあります。Cookieにより記録される情報は、ご本人個人を特定するものではありません。

    制定日:2020年05月18日

    改定日:2023年06月14日

    改定日:2023年08月08日

    当社は、当社所定の基準に基づき、事前の告知なく、登録の解除、メールマガジンの配信停止等を行う場合があります。