更新日: 2021.03.14

公開日:2021.03.15

両親の離婚後、子供が抱く悩みや問題とは?離別した親と面会が必要な場合も

不安そうな子供

離婚をする場合、子供にどのような影響があるのか、また、離婚後に子供が悩んだり不安になったりしないか、気になっている人もいるでしょう。

相手のモラハラや異性関係といった耐え難い理由で離婚を検討している場合でも、今後子供の健やかな成長を守るためにも、子供を第一に考えて慎重に離婚を進めなければなりませんし、離婚後も十分にケアをする必要があります。

そこで、離婚後の子供の気持ちや、離婚を進める際に注意するべきポイントなどを紹介します。

1. 離婚によって大きな影響を受ける子供のケアが大切

人形で遊ぶ女性と子供

厚生労働省が公開している最新の「離婚に関する統計」によると、離婚している夫婦のうち、子供のいる夫婦は6割近くにも及びます。

しかし、突然家族のひとりがいなくなってしまうことにより、精神的に大きなショックを受ける子供もいるため、細やかなケアが欠かせません。

アメリカの心理学者であるJ.S.ワラーシュタインとJ.B.ケリーが1978年に発表した論文によると、「子供は、離婚後から1年ほどの期間は精神的に大きなストレスを受け、混乱した状態にある。落ち着きを取り戻してくるのは2年目以降である。」とされています。

さらに、両親の離婚を経験した131人の子供を25年間にわたり追跡調査した結果、20年以上経過しても、離婚は子供たちに深刻な心理的影響を及ぼし続けていることがわかっています。

実際に、幼少期の時点で十分な心のケアができなかったために、成人以降も両親の離婚がトラウマになっているケースは少なくありません。

このように、離婚は夫婦だけではなく、子供にも大きな影響を与えるのです。子供の健やかな成長のためにも、離婚は夫婦間の気持ちだけで決めるのではなく、子供の気持ちを何よりも優先させなければなりません。

2. 離婚によって子供たちの生活は大きく変わる

ブランコで遊ぶ子供

離婚は、子供の精神に大きなストレスを与えるだけではなく、生活まで大きく変えてしまいます。具体的にどのような変化が起きるのかを知っておきましょう。

2-1. 生活の変化

まず、離婚をすると食事の時間就寝時間親と過ごす時間など、生活の大まかなスケジュールが一変します。

これまで通りのリズムで生活を送ることが難しくなるため、子供の精神は混乱し、大きなストレスを受けながら日々を過ごすことになるでしょう。

また、生活が変化することで、友人や家族との接点まで失ってしまう可能性もあるのです。家族との接点が失われることで、もう一方の親まで失うかもしれないという恐怖にさいなまれたり、親から与えられる愛情に疑問を抱いたりといった変化が起きる場合もあるため、注意が必要です。

また、離婚により親しんできたペット所有物と引き離される、親と別々の寝室で寝ることになるといった経験をすると、別離によるストレスや喪失感がトラウマとして残り、人や物に愛着を抱けなくなってしまうケースも見られます。

2-2. 子供の氏と戸籍の変化

離婚により母親の氏と戸籍が変わることはあっても、基本的に子供の氏戸籍まで変わることはありません。

ただし、そのまま母親と子供が一緒に暮らすと、同じ家庭に二つの氏が存在する状態になります。母子共に、母親の旧姓を名乗るためには、子供の戸籍を母親と同じ戸籍に入れる手続きをしなければなりません。

この場合、まず家庭裁判所に子の氏の変更許可を申し立てる必要があります。万が一、裁判所から許可が下りなければ、変更手続きを進めることはできません。

また、申し立てに際して必要な書類を準備する手間もかかります。子供の氏や戸籍の変更を希望するのであれば、自分の力だけで申し立てを行うよりも、弁護士などの専門家や裁判所に相談し、正しい手順で手続きを進めてもらったほうが安心です。

2-3. 環境の変化

子供に与えるストレスをなるべく軽減させるには、離婚前離婚後の環境がなるべく変わらないようにするのが理想的です。

ただし、離婚により子供が学校に通いづらいと感じたり、辛い思いをしたりするような場合であれば、引っ越して新しい環境に身を置くのも良いでしょう。

なお、離婚の慰謝料として住まいなどの不動産を譲渡される場合は、住宅ローンの返済方法や離婚後の支払いについて話し合っておく必要があります。財産分与にあたって自宅を売却する場合も、やはり離婚後に住居を移さなければなりません。

離婚後にトラブルを起したり、子供に余計なストレスを与えたりしないためにも、財産分与の内容については夫婦で慎重に話し合い、公正証書などの書面に残しておきましょう。

2-4. 経済状況の変化

母親が親権を持った場合、父親が親権を持つ場合よりも経済状況厳しくなる可能性が高くなります。

厚生労働省が発表した2016年度の「全国ひとり親世帯等調査結果報告」によると、ひとり親世帯約142万人のうち、母子家庭が約87%を占めています。

さらに、母子家庭の約91%は、全国平均所得よりも収入が少ないという結果です。このように、母子家庭の貧困は大きな社会問題として認識されています。

全国に展開されつつある子ども食堂も、母子家庭の貧困や親の不在といった問題を解決する手段の一つです。

万が一、非親権者である父親が養育費を支払わなかった場合、母子ともに生活が苦しくなってしまうでしょう。離婚後に非親権者が再婚した結果、自分の家庭のためにお金を稼ぐだけで精一杯になってしまい、養育費の支払いが止まるケースは少なくありません。

3. 離婚後に子供が持ちやすい不安と対処法

雨の日の窓ガラス

離婚後の子供に対して適切なケアを行うには、どのような不安を抱くのかを知っておくことが大切です。ここからは子供が感じやすい不安と対処法について解説します。

3-1. 親とのすれ違いによるストレス

離婚後は生活費を稼ぐために仕事が忙しくなり、子供と接する時間が減ってしまう親も少なくありません。親とのすれ違いが続いた結果、子供は寂しさを感じたり、大きなストレスを抱えたりする可能性があります。

子供の不安やストレスを軽減するためにも、忙しい中でも子供と一緒に過ごす時間を作りましょう。家事をしている時間を利用して、子供と積極的にコミュニケーションをとるのも効果的です。

たとえば、1日に1回は一緒に食事をとるよう心がける、子供の好きな食材や調理方法を聞き出すなど、子供と向き合う姿勢を見せることで安心感を与えられます。

子供を大切に思っていることを言葉で伝えるのはもちろん、一緒に遊んだり抱きしめたりなどのスキンシップをとって、愛情を示すのも有効な手段です。

3-2. 時間の使い方によるストレス

離婚後に親の仕事が忙しくなると、子供が親に気を遣って家事をしたり、アルバイトを始めて家計を支えようとしたりするケースがあります。

しかし、親の負担を減らそうとして、友達と遊んだり、部活勉強をする時間を犠牲にしてしまう可能性があるため注意しなければなりません。

なるべく子供にストレスを与えないようにするためにも、家事の手伝いやアルバイトの頻度を考えるなど、子供が自分のために使う時間を確保できるよう働きかける必要があります。

ただし、家庭や仕事の状況によっては、どうしても子供に手伝ってもらわなければならない場合もあるでしょう。子供がアルバイトの給料を家に入れてくれたり、家事を手伝ったりしてくれたときは、当たり前と思わずしっかりと感謝の言葉を伝えることも大切です。

3-3. 親の再婚によるストレス

親の再婚も、子供に大きなストレスを与える要因の一つです。

離婚後に親が再婚すると、子供にとっては突然家庭に他人が入ってくる状態になります。そのため、子供は再婚相手とどのようにコミュニケーションをとるべきかわからなくなってしまうのです。

また、再婚相手と養子縁組し扶養に入り、子の氏の変更許可を申し立てた場合は、親権者の氏から再婚相手の氏へ、子供の氏が変わることになりますし、その他にも子供の生活環境が再び大きく変わってしまう可能性があります。

このような場合、親は子供と時間をかけて対話を重ね、歩み寄る姿勢を見せることが大切です。子供の気持ちを第一に尊重するためにも、再婚についてどのように感じているのか不満やストレスなどを抱えていないかなどを粘り強く聞き出していきましょう。

また、子供側も新しい家族を迎えるにあたり心の準備ができるよう、事前に再婚相手を紹介し、少しずつ馴染んでいける機会を作るのも一つの方法です。

(参考記事)子連れ再婚で幸せな家庭を築くポイント!養子縁組はするべき?

4. 離婚することを伝えるときに気をつけること

ハート型の人形

子供が離婚を受け入れる第一段階を乗り越えるためにも、親が子供に離婚を伝える際は慎重な対応をしなければなりません。

まず、離婚をするという事実についてはをつかず、必ず真実を伝えましょう

たとえば、母親が離婚の際に「パパは死んでしまった」というような嘘をついてしまうと、嘘が発覚したときに親を信じられなくなってしまう可能性があります。

また、子供に与える衝撃を少しでも抑えるために、離婚を伝えるタイミングには最大限考慮するべきです。学期の途中でいきなり転校するようなことになるなど、子供を動揺させるような事態はなるべく避けましょう。

なお、どちらか一方でも親がいなくなってしまうと、捨てられてしまったと感じる子供もいます。子供が勘違いしないよう、離れていても親であることに変わりはないという事実をしっかりと伝えることが大切です。

離婚後の住所親権などが決まっていれば、具体的に話すことで、子供の不安を和らげることにもつながります。

5. 離婚後の親権について

公園で遊ぶ家族

親権とは、未成年者である子供の養育財産の管理を行うほか、法律行為を代行する権利や義務のことです。

法律に定められている親権の要素はさまざまですが、大きく分けて身上監護権財産管理権の2種類が存在します。

身上監護権とは、子供の暮らす場所を決めたり、養育や監護を行う権利と義務です。一方、財産管理権とは子供の財産を管理すると同時に、財産に関する法律行為を代行できる権利と義務を指します。

親権者となるためには、まず夫婦による話し合いが必要です。しかし、話し合いで決まらない場合は、調停から審判へと進んでいきます。

親権とは親の権利であると共に、心身ともに未熟な子供を保護し、肉体および精神の成長を図る親の義務としての側面もあるのです。そのため、親権者は子供の利益を中心に考えたうえで決定されます。

(参考記事)親権ってどのように決まる?子どものために知っておきたい基礎知識

6. 離婚後の面会について決める

離婚後の面会について、どのように決めればいいのか気になる人もいるでしょう。ここからは面会の頻度時間について解説します。

散歩する父親と子供

6-1. 面会の頻度は協議で決まる

面会の頻度は夫婦間の協議によって決まります。

夫婦の話し合いで決めるのが難しい場合は、家庭裁判所に面会交流調停を申し立てなければなりません。調停が不調に終わった場合は、面会交流審判に委ねられます。

面会交流は家庭の事情により、多少は条件の差が生じる場合もあるでしょう。しかし、親権を持っていない親から子供へ暴力モラハラがあったり、ある程度の年齢以上の子供自身が面会を嫌がっていたりなどの事情さえなければ、認められることが多いです。

たとえ親権者が非親権者に子供を会わせたくないと考えていても、子供が会いたいと望んでいるのであれば、面会の機会を設けるべきでしょう。

6-2. 面会内容は子供の気持ちを尊重して決める

面会の内容については、子供の気持ちを尊重して決める必要があります。

民法第766条により、面会交流について必要な事項は子供の利益を最優先に考慮しなければなりません。なるべく子供に負担をかけず、心身の成長を妨げないためには、どの程度の頻度で会うべきかを考えましょう。

子供と非親権者が離婚前から良好な関係を築けていたのであれば、通常よりも面会の回数を多くすることも可能です。

なお、一度決めた面会内容は、そのまま変更できないというわけではありません変更が必要と感じた場合は、協議を行うことで面会の頻度を増やしたり、減らしたりすることができます。

7. 養育費について話し合う

色鉛筆のハート

面会内容と同じく、養育費の金額支払い方法も話し合いによって決まります。

ただし、養育費は常に一定ではありません。なぜなら、子供の年齢が上がるにつれて、生活費学費など、必要なお金は増えていくからです。

そのため、子供の成長に合わせた養育費の金額を、離婚前に協議して決めておく必要があります。もちろん、養育費は家庭ごとの生活スタイルや所得金額により変わるため、一概にはいえません。

たとえば、複数の子供がいる家庭と一人っ子の家庭では、必要な養育費異なるでしょう。離婚後のトラブルを防ぐためにも、養育費の金額や支払う期間などを細かく決めておく必要があります。

夫婦間の合意がとれたら、離婚合意書を作成します。

さらに、養育費の取決め内容にもよりますが、離婚合意書に、支払いに応じない場合は直ちに強制執行を受けることを認諾する趣旨の強制執行認諾文言を加えて公正証書にしておけば、養育費が支払われなくなってしまったときも、すぐに相手の給与財産差し押さえが可能です。

(参考記事)養育費を支払う義務があるのは何歳まで?離婚の際に取り決めよう

(まとめ) 養育費は必ず弁護士や専門サービスへ

協議をする男女

単純に夫婦が別れるだけであれば、さほど複雑な手続きを踏まずに離婚は可能です。

しかし、子供がいる家庭では、子供の気持ち利益第一に優先したうえで、親権や養育費などさまざまなことについて考えなければなりません。

養育費がしっかり支払われるか心配な場合は、養育費保証を利用してみるのも一つの方法です。イントラストなら支払いの催促養育費の立替などさまざまなサービスが利用できます。

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